artscapeレビュー

カタログ&ブックス | 2021年8月1日号[近刊編]

2021年08月01日号

展覧会カタログ、アートやデザインにまつわる近刊書籍をアートスケープ編集部が紹介します。
※hontoサイトで販売中の書籍は、紹介文末尾の[hontoウェブサイト]からhontoへリンクされます





アナザーエナジー展:挑戦しつづける力──世界の女性アーティスト16人

執筆者:片岡真実、マーティン・ゲルマン
デザイン:加藤賢策(LABORATORIES)
発行:フィルムアート社
発行日:2021年7月9日
サイズ:A4判変型、364ページ

森美術館「アナザーエナジー展:挑戦しつづける力 ─世界の女性アーティスト16人」公式図録。
1950年代から1970年代にかけて活動を始め、2021年の現在に至るまで世界各地で制作活動を続ける女性アーティスト16人に光を当てます。絵画、映像、彫刻、大規模インスタレーションにパフォーマンスなど、それぞれ初期作品から代表作、本展のための新作までを収録。 ジェンダー、人種、民族など、近年、世界各地で広がっている多様なアイデンティティに対する理解にもつながる1冊です。

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アナザーエナジー展:挑戦しつづける力 ─世界の女性アーティスト16人|村田真:artscapeレビュー(2021年08月01日号)

Walls & Bridges 世界にふれる、世界を生きる展公式図録

出展作家:東勝吉、増山たづ子、シルヴィア・ミニオ=パルウエルロ・保田、ズビニェク・セカル、ジョナス・メカス
発行:東京都美術館
発行日:2021年7月
サイズ:19.7×15.4cm、271ページ

2021年7月から東京都美術館にて開催されている「Walls & Bridges 世界にふれる、世界を生きる」展の公式図録。






リボーンアート・フェスティバル2019 公式記録集─いのちのてざわり

デザイン:groovisions
発行:ART DIVER
発行日:2021年6月30日
サイズ:B5判変形、224ページ

東日本大震災からの復興を願って開催される芸術祭「Reborn-Art Festival」。延べ44万人以上が来場した、第2回「Reborn-Art Festival 2019」を完全収録した公式カタログ決定版!「ART」「MUSIC」「FOOD」の3つの柱で構成されるフェスティバルを200ページにわたるカラーページで鮮やかに再現。

テアトロン 社会と演劇をつなぐもの

著者:高山明
発行:河出書房新社
発行日:2021年7月27日
サイズ:四六判変形、268ページ

さまざまな分野と交差することで演劇を拡張し、社会と芸術表現との接続を追求する高山明=Port B。いま最も過激な演劇を手がけ世界的に評価される演出家による、現代社会=演劇論。



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高山明/Port B『光のない。─エピローグ?』|山﨑健太:artscapeレビュー(2021年04月15日号)
Port B「サンシャイン63」──地肌と声の行路|阿部一直(山口情報芸術センター):キュレーターズノート(2009年04月15日号)

村上慧 移住を生活する

著者:村上慧
執筆者:川瀬慈、辻󠄀琢磨、野中祐美子
編集:野中祐美子
編集補助:大場さやか
写真:木奥恵三、村上慧
発行:金沢21世紀美術館
発行日:2021年3月31日
サイズ:22.0×15.0cm、803ページ

発泡スチロール製の家を背負って移住生活をするアーティスト村上慧によるプロジェクト「移住を生活する」の約6年間の記録を収めたアーティストブック。家はあるが土地のない村上は、毎日家を置くための敷地を交渉し獲得する。日々の出来事や思考の断片を日記に綴り、土地のある家を「攻撃するつもりで」ドローイングを描く。敷地写真やドローイングのキャプションにはその土地の住所が充てられる。北は青森、南は熊本。社会の矛盾や公共に対する疑問、あらゆる事故や災害を目の当たりにし、自分たちの生き方そのものを見直す必然性を「移住を生活する」で表現してみせる。ページをひとたび開けると、日記、ドローイング、地図、写真によってあっという間に読者も「移住を生活する」の当事者になれるだろう。

プレスリリースより
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個と公の狭間での実践と、終わらない問い──展示と本を通して見せる「村上慧 移住を生活する」|野中祐美子(金沢21世紀美術館):キュレーターズノート(2021年06月15日号)
村上慧 移住を生活する|村田真:artscapeレビュー(2021年04月01日号)
「ミヒャエル・ボレマンス マーク・マンダース|ダブル・サイレンス」、「村上慧 移住を生活する」、「アペルト13 高橋治希 園林」|五十嵐太郎:artscapeレビュー(2021年03月15日号)

日常のあわい

出展作家:青木陵子+伊藤存、岩崎貴宏、小森はるか+瀬尾夏美、小山田徹+小山田香月、下道基行、髙田安規子・政子、竹村京
寄稿:益田ミリ
デザイン:大原大次郎
発行:青幻舎
発行日:2021年6月30日
サイズ:B5判、120ページ

金沢21世紀美術館で開催中の特別展「日常のあわい」公式図録。
7組11名の作家が、私たちが意識せざるをえなくなった「日常」について今一度見つめ直す。意識しないと見過ごしてしまう生活のなかのささやかな創造行為に着目した作品や、突然の喪失や災害に向き合う心の機微を捉えた作品、そして形を変えて続いていく日常をあらわにする作品を紹介。これらを通して、日常と非日常のあわいにある「現在(いま)」が浮かびあがる。

つくる理由 暮らしからはじまる、ファッションとアート

著者:林央子
デザイン:小池アイ子
発行:DU BOOKS
発行日:2021年6月1日
サイズ:四六判、312ページ

インディペンデントな創作によって独自の境地を切り開いていった1990〜2000年代の作家たちを再検証し、刊行後の反響から美術展へと発展した『拡張するファッション』。本書はその著者・林央子による待望の書下ろし新作。現在を生きる同時代の表現者たちの声を拾う。

思考する芸術──非美学への手引き

著者:アラン・バディウ
翻訳:坂口周輔
発行:水声社
発行日:2021年6月30日
サイズ:四六判、296ページ

芸術と哲学の関係はいかなるものなのか?
芸術を真理との関係から問い直し、ダンス、映画、演劇、散文、詩を例に作品でも作者でもなく出来事的な切断によって先導される《芸術的布置》の次元を見定める渾身の芸術論。

光学のエスノグラフィ フィールドワーク/映画批評

著者:金子遊
発行:森話社
発行日:2021年6月22日
サイズ:四六判、288ページ

撮ること、観ること、考えること──。これらの営みの総体として、映画は形成されている。
ロバート・フラハティからジャン・ルーシュへと連なる映像人類学をはじめ、アピチャッポン・ウィーラセタクン、王兵、ツァイ・ミンリャン、エドワード・ヤンといったアジアの映画作家まで、人類学的フィールドワークと映画批評を横断し、映像のなかに個を超えた人類の歴史、習俗、営みを見出す。

丹下健三建築論集(岩波文庫)

編著:豊川斎赫
発行:岩波書店
発行日:2021年7月15日
サイズ:文庫判、288ページ

世界のTANGE──。国際的建築家として丹下健三の名を知らしめたのは、その作品のみならず、彼の論説と思想であった。人間と建築にたいする深い洞察と志。「美しきもののみ機能的である」との言葉に象徴される独自の美意識。建築の化身と呼ばれた不世出の建築家による重要論考を集成する。二巻構成のうちの建築論篇。





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2021/07/31(土)(artscape編集部)

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