2022年11月15日号
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カタログ&ブックス | 2022年11月1日号[テーマ:石と植物と──半径10メートル以内の自然の見方・愛で方が刷新される5冊]

2022年11月01日号

石と植物。これら身近な存在は、芸術においても重要な素材・モチーフであり続けてきました。滋賀県立美術館の収蔵品を中心に、神山清子、松延総司、東加奈子の3名のゲストアーティストの作品を含む85点で構成された企画展「石と植物」(2022年9月23日~11月20日開催)に関連し、身近な自然を愛でる行為に新たな視点をくれる5冊を紹介します。

※本記事の選書は「hontoブックツリー」でもご覧いただけます。
※紹介した書籍は在庫切れの場合がございますのでご了承ください。
協力:滋賀県立美術館


今月のテーマ:
石と植物と──半径10メートル以内の自然の見方・愛で方が刷新される5冊

1冊目:石が書く

著者:ロジェ・カイヨワ
翻訳:菅谷暁
発行:創元社
発売日:2022年8月26日
サイズ:24cm、134ページ

Point

石の収集を趣味とする人は意外と数多くいますが、「知の巨人」カイヨワも実はその一人。自らの収集した石の断面の写真と、それら一つひとつに対する緻密な分析、そして時折挟まれる詩的な表現には著者の偏愛が感じられます。想像力や創作に、石たちがどのような影響をもたらしたのか。その秘密の一片に触れられる一冊。


2冊目:百花遊歴(講談社文芸文庫)

著者:塚本邦雄
発行:講談社
発売日:2018年11月11日
サイズ:16cm、329ページ

Point

反リアリズムの前衛歌人でありながら、植物愛好家の顔ももつ塚本邦雄。「石と植物」展冒頭でも塚本の随筆集『花名散策』が企画のイメージソースとして言及されていますが、本書は彼が分類・精選した、花に関する古今の詩・俳句・和歌・短歌を集めたアンソロジー。文学においても花が普遍的なテーマであることがわかります。


3冊目:植物の生の哲学 混合の形而上学

著者:エマヌエーレ・コッチャ
翻訳:嶋崎正樹
解説:山内志朗
発行:勁草書房
発売日:2019年8月31日
サイズ:20cm、215ページ

Point

「世界に在る」ということを「全体的な交感を通じて、自分をすっかりさらけだすしかない生命」である植物の視点から考察した、気鋭の哲学研究者による論考。コロナ禍以前に書かれたものでありながら、外出自粛期間や生活様式の変化を迫られた私たちにも否応なく思い当たり示唆を与える、そんな一節に本書では出会うはず。



4冊目:On the Beach 1

著者/撮影:ヨーガン レール
発行:HeHe
発売日:2015年7月18日
サイズ:21cm

Point

デザイナー・ヨーガンレールが収集した自らの石のコレクションを撮った写真集『Babaghuri』に続き、砂浜に流れ着くゴミを実用的なものに作り変える活動の一環で制作したランプシェード約90点を収録した本書。「拾う」「集める」「作り変える」、それぞれの行為の間に流れる思索が写真からも強く伝わってきます。



5冊目:草木とともに 牧野富太郎自伝(角川ソフィア文庫)

著者:牧野富太郎
発行:KADOKAWA
発売日:2022年6月10日
サイズ:15cm、276ページ

Point

日本を代表する植物研究の大家・牧野富太郎。研究成果だけでなく優れた随筆も数多く残している彼ですが、本書は94歳で亡くなる間際の病床で書かれた「はじめのことば」から始まり、短い随筆の数々を通して、一貫して植物が傍にあった彼の人生を追体験できます。新たな視点を与えてくれるいとうせいこうの解説も掲載。







石と植物

会期:2022年9月23日(金・祝)~11月20日(日)
会場:滋賀県立美術館(滋賀県大津市瀬田南大萱町1740-1)
公式サイト:https://www.shigamuseum.jp/exhibitions/4047/


2022/11/01(火)(artscape編集部)

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