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カタログ&ブックス | 2022年11月15日号[近刊編]

2022年11月15日号

展覧会カタログ、アートやデザインにまつわる近刊書籍をアートスケープ編集部が紹介します。
※hontoサイトで販売中の書籍は、紹介文末尾の[hontoウェブサイト]からhontoへリンクされます





ムン・キョンウォン&チョン・ジュンホ:どこにもない場所のこと

著:中田耕市/パク・ジュウォン(韓国国立現代美術館)
発行:金沢21世紀美術館[公益財団法人金沢芸術創造財団]
発行日:2022年9月30日
サイズ:A4変形判、128ページ

2022年5月3日(火・祝)〜9月4日(日)まで、金沢21世紀美術館にて開催されていた展覧会「ムン・キョンウォン&チョン・ジュンホ:どこにもない場所のこと」のカタログ。




今井俊介 スカートと風景

著:天野太郎/竹崎瑞季
発行:丸亀市猪熊弦一郎現代美術館、公益財団法人ミモカ美術振興財団
発行日:2022年10月
サイズ:29.7cm× 21.1cm× 1.6cm

2022年7月16日(土)〜11月6日(日)まで、丸亀市猪熊弦一郎現代美術館にて開催されていた企画展「今井俊介 スカートと風景」のカタログ。






「北欧デザイン」の考え方

著:渡部千春
発行:誠文堂新光社
発行日:2022年10月12日
サイズ:A5変形判、224ページ

家具、建築、テキスタイル、工芸、グラフィック……「北欧デザイン」の全体像が理解できる決定版   シンプルで洗練されたデザイン家具や日用品が日本でも長年愛されている北欧デザイン。近年では、環境や社会福祉に配慮した素材選びや生産体制など、北欧のものづくりの思想や価値観そのものが、「北欧デザイン」という現代的なデザイン・ライフスタイルとして広く浸透しつつあります。






帝国の祭典 博覧会と〈人間の展示〉

著:小原真史
発行:水声社
発行日:2022年10月14日
サイズ:B5変形判、120ページ

1851年にロンドンで始まった万博。そこでは産業製品が示す明るい未来への欲望と異国の品々が掻き立てる遠方への欲望が交叉し、壮大なスペクタクルをつくり出していた。やがて博覧会は、商品と娯楽の殿堂となり、植民地帝国の威容を示す舞台装置となり、異文化との出会いの場となった。 非西洋の集落をまるごと再現した〈ネイティヴ・ヴィレッジ〉、「異質」な身体を見世物にしたフリークショー、日本初の〈人間の展示〉施設となった人類館……。人々は新たに出会った他者をどのように展示し、世界を認識しようとしたのか。著者による膨大な博覧会資料コレクションから、見ること/見せることをめぐる欲望を問う。






モダンの身体 マシーン・アート・メディア

編著:中村嘉雄/小笠原亜衣/塚田幸光
発行:小鳥遊書房
発行日:2022年10月17日
サイズ:A5判、376ページ

近代科学とテクノロジーの「知」的産物、広告手段=メディア/身体=人間 「マシーン」「アート」「視覚メディア」「他者」を鍵概念に
ロシア、アメリカ、ドイツ、日本、カリブ諸島と広範囲にわたって
戦間期モダニズムにおける身体とメディアの境界
を多角的に論じる!






シベリアのビートルズ イルクーツクで暮らす

著:多田麻美
発行:亜紀書房
発行日:2022年10月19日
サイズ:四六判、208ページ

著者は、無類のビートルズファンである画家のスラバと結婚し、2018年からイルクーツクに暮らす。
西側の情報が入らないソ連下で、ロック少年として暮らしたスラバは、ペレストロイカをくぐり抜け、激変する社会を生き抜いてきた。
彼の波乱に満ちた人生と、自らの人生を重ねながら、別の価値観で動く社会のなか、人々はどのように暮らしているのか、アートや音楽や文学は、彼らをどのように支えているのか。






戦後日本の抽象美術 具体・前衛書・アンフォルメル

著:尾﨑信一郎
発行:思文閣出版
発行日:2022年10月26日
サイズ:A5判、528ページ

GUTAI、『墨美』、アンフォルメル旋風、数々の神話に彩られた1950年代の関西の美術を「素晴らしい遊び場」ではなく、欧米に由来するモダニズム美術の一つの臨界としてとらえ直すことは可能か。学芸員生活35年を迎える著者が国内外の数々の展覧会カタログに寄稿した論文を通して、浮かび上がる戦後日本の抽象美術の核心。身体と物質、アクションとタブロー、そしてグローバリズム。多くの作家やコレクター、批評家たちと交流する中で日本の戦後美術の連続と断絶を展覧会によって検証してきた著者ならではの視点による戦後美術史の再検証。






試展ー白州模写 「アートキャンプ白州」とは何だったのか

編集:市原湖畔美術館
発行:市原湖畔美術館
発行日:2022年10月29日
サイズ:B5判、280ページ

2022年10月29日(土)〜2023年1月15日(日)まで、市原湖畔美術館にて開催されている展覧会「試展-白州模写 「アートキャンプ白州」とは何だったのか」のカタログ。






石を送るメール・アート読本

著:堀川紀夫/富井玲子
発行:現代企画室
発行日:2022年11月2日
サイズ:B5変形判、144ページ

1969年にスタートし、70年代の現代美術シーンで脚光を浴びた堀川紀夫の《石を送るメール・アート》。その後、さまざまな紆余曲折を経て今なお継続し、国際的な評価を高めつつある稀有なプロジェクトの発端、展開、中断、再開のプロセスを、その都度の作家の判断も交えてクロニクル形式で綴る新たなスタイルの「作品集」。堀川らのGUN(新潟現代美術家集団)や松澤宥、THE PLAYなど、1960年代から70年代にかけて日本の各地に出現した前衛的な取り組みの世界美術史における位置付けや、後にかたちを残さないアートプロジェクトにおける作品と記録の関係を論じる美術史家・富井玲子の論考なども収録。






土偶美術館

著:小川忠博
発行:平凡社
発行日:2022年11月5日
サイズ:B5変形判、208ページ

40年間、日本各地で縄文資料の撮影を続けてきた小川忠博による土偶写真集。縄文のヴィーナスをはじめ、土偶300点を収録。






美術家たちの学生時代

著:功刀知子
発行:芸術新聞社
発行日:2022年11月5日
サイズ:19cm、199ページ

美術家たちはどのように唯一無二の「自分」を確立してきたのか。舟越桂、塩田千春、千住博、町田久美、山口晃など、第一線で活躍する美術家たちにインタビュー。学生時代の話を中心に、知られざるバックボーンに迫る。








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2022/11/14(月)(artscape編集部)

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