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損保ジャパン美術賞展 FACE2013

2013年03月15日号

会期:2013/02/23~2013/03/31

損保ジャパン東郷青児美術館[東京都]

「年齢・所属を問わず、真に力がある作品」を公募したところ、10代から90代まで1,275人の応募があったという。うち受賞作品9点を含む69点を展示している。ちなみにタイトルの「FACE」とは「Frontier Artists Contest Exhibition」の略称だそうだ。ザーッと見て、平面ならなんでもあるなと思った。油絵(+アクリル)から、日本画、版画、コラージュ、CGプリントまで、具象画も抽象画も、いまどきのチャラい絵も団体展系のシブい絵もなんでもあり。これらの価値基準はひとつじゃないはずのにどうやって審査し、優劣をつけたんだろう? きっと審査員のみなさんは神さまみたいな人たちなんだろうなあ。最初の部屋に9点の受賞作品が並ぶ。グランプリの堤康将はじめ、優秀賞の永原トミヒロ、近藤オリガ、田中千智、読売新聞社賞の高木彩らだが、続く非受賞者の作品とそう大差ないように思えた。むしろ俵萌子や室井公美子ら力のある抽象が受賞してないのが不思議なくらいだ。

2013/02/27(水)(村田真)

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