artscapeレビュー
セッション
2015年07月15日号
映画『セッション』を見る。確かに、手から血がにじみ出るほど、凄まじいドラムの練習シーンは、リアリズムの描写ではなく、かなり戯画的で、スポ根・マンガのようだ。特にラストの演奏が、ハイライトになる音楽バトルの映画だが、果たして天才を育てることは可能なのか、という教育論としても見ることができるだろう。もっとも、天才になるためには、常人の俗な生活をしていてはダメという極論を示しているのだが。
2015/06/01(月)(五十嵐太郎)