artscapeレビュー
Ludwig Goes Pop
2015年07月15日号
会期:2015/02/12~2015/09/13
mumok[オーストリア、ウィーン]
続いて、mumokへ。これも外と内の印象が違い、入るとファサードの皮膜性を露わにする空間が視界に広がる。「Ludwig Goes Pop」展は、ポップアートの教科書のような展示である。当時のアーティストとロックの関わりから、ビートルズの「サージェント・ペパーズ」やローリング・ストーンズなどのアルバムジャケットも紹介する。むしろ印象に残ったのは、ウィーン・アクショニズムの展示企画だった。知識としては彼らの過激な身体表現を知っていたが、これだけまとまった映像と写真で見るのは初めてである。ぐちゃぐちゃ、エログロ、自傷、裸体、内蔵、スプラッタ、糞尿まみれ。彼らの活動を超えるのは大変だろう。若き日のアブラモヴィッチの姿もあった。
2015/06/20(土)(五十嵐太郎)