artscapeレビュー
北参道オルタナティブ・ファイナル
2017年05月15日号
会期:2017/04/08~2017/05/22
北参道オルタナティブ[東京都]
昨年12月、取り壊し予定の家屋を舞台にグループ展「北参道オルタナティブ」を開催。ところが取り壊しが延期されたため、「北参道オルタナティブ・ファイナル」として第2回目の開催となった模様。このまま取り壊しが延期されれば、どこかの「閉店セール」みたいにずるずると「ファイナル展2、3…」と続けていけるのではないか。なんてことは考えてないよね。もともとこの建物、アクリル絵具のリキテックスで知られる旧バニーコーポレーション(現バニーコルアート)の社屋だったらしい。どうりでチラシにリキテックスの広告が載ってるわけだ。参加作家は、阪本トクロウ、椛田ちひろ+有理、村上綾、角文平、原田郁、市川平、桑山彰彦ら16人。作品は、ファイナルと銘打ってるわりにおとなしく、壁に穴をあけたり床を抜いたり絵具をぶちまけたりする人はいなかった。まあやりたくてもできない大人の事情があるんだろう。てか、そういう空気を読めない人は最初から呼ばれないわけで。その結果、よくも悪くも踏み外した作品はなく、ほどよくまとまりのある展覧会になっていた。
2017/04/29(土)(村田真)