artscapeレビュー
カタログ&ブックス | 2022年9月15日号[近刊編]
2022年09月15日号
展覧会カタログ、アートやデザインにまつわる近刊書籍をアートスケープ編集部が紹介します。
※hontoサイトで販売中の書籍は、紹介文末尾の[hontoウェブサイト]からhontoへリンクされます
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性と芸術
日本を代表する現代美術家会田誠の23歳の作品「犬」は、2012年の森美術館展覧会での撤去抗議はじめ、これまでさまざまに波紋を呼んできた。その存在の理由を自らの言葉で率直に綴る。人間と表現をめぐる真摯な問い。
ゲルハルト・リヒター 絵画の未来へ (現代美術スタディーズ)
「絵画の終焉」がささやかれて久しい現代においてなお、絵画を描きつづけること。写真を描きうつす〈フォト・ペインティング〉から、デジタルイメージをもちいた近作〈ストリップ〉まで、多岐にわたる作品を横断し、リヒターの制作理念を明らかにする。
石が書く
風景石、瑪瑙、セプタリア(亀甲石)など、特異な模様をもつ石。それらは人の想像力にどう働きかけてきたのか。石の断面の模様と、抽象芸術作品が交わる地点はあるのか。聖なるもの、遊び、神話、詩学、夢といったテーマを縦横に論じてきたカイヨワが、自らの石コレクションをもとに、「石の美は、普遍的な美の存在を示している」と論じた、他に例を見ない論考。1975年に新潮社から翻訳が刊行されながら、長らく日本語では入手困難であった美しい名著を、新たな翻訳で刊行。
ドイツ演劇パースペクティヴ
「現代」とは、近代との区別における「いま・ここ」の視点の強調である。1945年、1968年、1989年の区切りを経て、ニューヨークで起きた9.11に3.11の東日本大震災。収束をみないコロナパンデミック。相互に関連する「ポスト(~以後)」を第二次世界大戦からフクシマを視野に、ドイツ語圏の現代演劇が日本において持つ「意味」を考える。
日本の中のマネ 出会い、120年のイメージ
19世紀フランスを代表する画家エドゥアール・マネの日本における受容について、洋画黎明期から現代の美術家たちが手掛けた作品や美術批評を通して考察する。
ル・コルビュジエ (講談社学術文庫)
20世紀を代表する、最も有名な前衛建築家、ル・コルビュジエ(1887-1965)。 「全ての建築家にとっての強迫観念(オブセッション)」「近代建築の言語そのもの」……。 スイスの若き時計工芸家は、なぜこれほどまでの世界的名声を勝ち得たのか。 師との出会いと決別、数多のコンペティション落選や学界との論争、生涯転身し続けた作風の背景――。 建築界の巨匠を“人文主義者”という視点で捉え直し、豊富な図版と共に、その全体像をクリアに描き出す!
クィア・アートの世界 自由な性で描く美術史
すべてのアートは自由でクィア(ちょっと変わった、不思議)だ!これまで語られてこなかった、新しく〈クィア〉な美術の世界。
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2022/09/14(水)(artscape編集部)