artscapeレビュー
堀川紀夫 展
2010年03月01日号
会期:2010/02/08~2010/02/20
ギャラリー檜A[東京都]
新潟の前衛芸術集団「GUN」のメンバーだった堀川紀夫による個展。鮮やかな青を下地にして、抽象的な文様が無限に反復する平面作品などを発表した。「GUN」といえば、1970年、広大な雪原に農薬散布のための機械で絵具をぶちまけた「雪のイメージを変えるイベント」が知られているが、今回の平面作品も距離感を失いながら雪や氷の内側に深く入り込んでいくような感覚が強く打ち出されていた。そうしたなか、同じパターンを踏まえながらも、一点だけ赤い作品が展示されていたが、ここに厳しい条件に拘束された状況を突き抜ける突破口が仮託されているように見えた。
2010/02/18(木)(福住廉)