2018年07月15日号
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artscapeレビュー

技を極める──ヴァン クリーフ&アーペル ハイジュエリーと日本の工芸

2017年06月01日号

会期:2017/04/29~2017/08/06

京都国立近代美術館[京都府]

フランスのハイジュエリー・ブランド「ヴァン クリーフ&アーペル」。同社は年に一度、一カ国、一都市で展覧会を行なっているが、本年の舞台に選ばれたのは日本の京都。展覧会では同社の歴史を彩る名品が出展されたほか、日本の明治時代の超絶技巧工芸や、現代の工芸家の作品も展示され、時代と洋の東西を超えた「技」の競演が繰り広げられた。ジュエリーは小さな装身具なので、見せ方が難しい。本展では建築家の藤本壮介が会場構成を担当し、その難題に見事に応えた。なかでも、約18メートルの檜の一枚板を展示台に用いて、ブランドの歴史を一本の道に例えた第1章(画像)と、張り巡らせたガラス壁に鏡像が複雑に反射し、遠方が霞んでいく幻想的な第2章には圧倒された。会場構成でこれだけ唸らされたのは久しぶりだ。本展の主役はもちろんハイジュエリーと日本の工芸だが、そこに藤本の名を加えても良いのではなかろうか。

2017/04/28(金)(小吹隆文)

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