artscapeレビュー
国谷隆志 展「Mars」
2011年11月15日号
会期:2011/10/18~2011/11/06
Gallery PARC(グランマーブル ギャラリー・パルク)[京都府]
国谷隆志はネオン管のインスタレーション作品をこれまでも度々発表してきた。色鮮やかな光彩や、光が安定した状態で維持されているそのインパクトはかなり強い。それだけにこのシリーズを展開し続けることはチャレンジングでもあると思うのだが、その都度、まるで各会場の特性に呼応するように印象が異なって見えるのが興味深い。今回の会場は商業施設が建ち並び、人通りも多い、三条通に面した建物の二階のギャラリー。約30本の赤い光のネオン管がランダムに配置された空間は、床にも、透明ガラスの壁面にもそれらの光が反射していた。訪れたのは昼間だったのだが、沢山の人が歩いている外の繁華街も見下ろせるなかで、まるで宙に浮いているような不思議な感覚も覚える。暗くなってからもう一度行く予定だったのだが叶わず残念。きっとガラスの壁面に写り込む光景も美しく、また昼間とは異なる魅力が味わえたに違いない。
写真キャプション:会場風景
2011/10/30(日)(酒井千穂)