artscapeレビュー
第13回ヴェネチア・ビエンナーレ建築展(2012)記者発表/新・港村 スーパースクール「伊東建築塾レクチャー」
2011年11月15日号
会期:2011/10/31
国際交流基金/新・港村スクール校舎[東京都/神奈川県]
国際交流基金にて、ヴェネチア・ビエンナーレ建築展2012の日本館コミッショナーに伊東豊雄が選ばれたことについて記者会見が行なわれた。メインの展示は、子どもから寄せられたみんなの家のドローイングのほか、藤本壮介、平田晃久、乾久美子とともに共同設計を行なう、みんなの家である。畠山直哉が撮影した故郷の陸前高田の写真を導入部に使うが、それ以上にまだ喪の感情から抜けることができない彼が半ば地元民として、また棘としてプロジェクトに介入するというのが興味深い。同日の夜、新・港村にて、伊東塾の5カ月の活動を報告するイベントにも立ち会った。建築家養成講座もあるが、子どもを対象とした教育について、驚くほど結果が充実し、空間や場所の想像が豊かだったという。ビエンナーレの伊東の展示におけるみんなの家(建築家以外によるドローイング)への重視と確実にリンクしている。
2011/10/31(月)(五十嵐太郎)