artscapeレビュー
日本の写真史を飾った写真家の「私の1枚」
2015年02月01日号
会期:2015/01/10~2015/02/11
伊丹市立美術館[兵庫県]
富士フイルム株式会社が創業80周年を記念して立ち上げた「フジフイルム・フォトコレクション」。これは、幕末から20世紀(=デジタル化以前)に至る日本を代表する写真家101名の「この1点」という代表作を集めた銀塩写真の作品群だ。幕末のベアト、上野彦馬、下岡蓮杖に始まり、木村伊兵衛、土門拳、細江英公、森山大道、篠山紀信、荒木経惟……と巨匠の作品がズラリと並ぶ様は圧巻。文字通りのオールスター展覧会だった。巨匠の数ある代表作から1点だけを選ぶのは難しく、なかには「なぜこの人の1点がこの作品なのだろう」と思うこともあったが、それを言っても仕方ない。本展を見て、改めて日本の写真文化と写真産業の豊かさを実感した。
写真:植田正治《パパとママとコドモたち》(1949)
2015/01/18(日)(小吹隆文)
artscapeレビュー
/relation/e_00029140.json
l
10106849