artscapeレビュー

梅原育子展 SEIBUTSU

2015年03月01日号

会期:2015/01/20~2015/02/01

ギャラリーマロニエ[京都府]

梅原育子の作品といえば、有機的なフォルムと、野焼き特有の焼けムラや煤け具合が特徴の陶オブジェだ。ところが本展では、《SEIBUTSU》と題した器型の新シリーズを発表。器としての実用性は低そうだが、形態は美しく、作品がずらりと並ぶさまはそれこそ静物画のようだ。今後彼女が実用器の制作に乗り出すか否かは不明だが、筆者自身はオブジェと器を並行して制作することに賛成である。芸術と工芸のいい所取りができるのは陶芸の特権なのだから。

2015/01/24(土)(小吹隆文)

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