artscapeレビュー
岡山芸術交流 Okayama Art Summit 2016
2016年12月15日号
会期:2016/10/09~2016/11/27
林原美術館ほか[岡山県]
岡山芸術交流へ。リアム・ギリックがディレクターということもあるのだろうが、必ずしも新作でないにせよ、海外の作家が多く、日本人が少ない。いわゆる日本の若手枠や地元枠もなさそうだ。なので、西欧の国際展を鑑賞しているような感じである。「地域アート」に迎合せずということか。会場は岡山市の文化ゾーンの建築群に集中しているおかげで、分散型のさいたまトリエンナーレに比べて、とてもまわりやすく助かる。なお、建築の観点からは、該当エリアで前川國男のクラシックなモダン、岡田新一の重厚な建築(オリエント美術館や岡山県立美術館など)、芦原義信のホールほか、いくつかの近代公共施設群に立ち寄ることができる。屋外展示では、神戸大の槻橋研、京都大の平田研、東大の千葉研が手がけた屋台的なパビリオンのほか、ジャン・プルーヴェの建築なども楽しめる。
写真:左=上から、サイモン・フジワラ、神戸大の槻橋研、オリエント美術館 右=上から、前川國男、ジャン・プルーヴェ、芦原義信
2016/11/17(木)(五十嵐太郎)