artscapeレビュー
阿児つばさ「花路里と花路里/PEGASUS/どこやここ」
2016年12月15日号
会期:2016/11/03~2016/12/04
アーツ千代田 3331[東京都]
今年5月の「3331アートフェア2016」で受賞したごほうびの個展。会期中3期に分け、1期目は「花路里と花路里」、2期目のいまは新作「ペガサス」の展示。ちなみに「花路里と花路里」というのは、北海道の美幌にある同名のスナックを巡る私的物語を作品化したもの。「ペガサス」のほうは、十和田で乗馬を習ったので、馬に作者の名前「つばさ」をつけて有翼の馬ペガサスになったとか。とにかく彼女は個人的体験や私的つながりを作品にしてしまう人。でもなにが展示してあるのかというと、木の実だとか馬具だとか乗馬のビデオとか脚立とかだったりして、とりとめがないし理解しにくい。だからなのか、アートフェアのときも今回も会場に彼女がいて説明してくれる。ひょっとして作者自身の解説つきインスタレーションの試みだとしたら、これは新しいスタイルかも。
2016/11/18(金)(村田真)