artscapeレビュー
ZOKEI NEXT 50──東京造形大学の教育成果展
2016年12月15日号
会期:2016/11/12~2016/11/27
アーツ千代田 3331[東京都]
創立50周年記念事業として絵画・彫刻専攻の卒業生20人の作品を展示。会場の3331には多摩美がアキバタマビというギャラリーを有しているし、武蔵美も日本橋にギャラリーαMがある。造形大もこれを機に都心に展示場所を考えては? それはともかく、まず絵画で目を引くのは、室井公美子と佐藤翠のふたり。どちらもペインタリーな大作を出品し、絵画の醍醐味を味わわせてくれる。目は引かないけれど、隅っこにポツンと置かれた末永史尚の《段ボール箱》はニクイ。彫刻では、犬、ネコ、オランウータンなどを彫ったはしもとみおの木彫が目立つ。ところで、出品者はすべて創立以来50年間の後半、つまり1990年代以降の卒業生に限られていて、それ以前の人たちは切り捨てられている。イキのいい若手に焦点を当てたのか、上の世代にロクなヤツがいなかったのか。まあどっちもでしょうね。
2016/11/18(金)(村田真)