artscapeレビュー
《聖心堂》
2017年09月15日号
[中国・広州市]
広州の市場を抜けて、《聖心堂》へ。19世紀後半に建設されたカトリック教会でかなり本格的なゴシック様式である(西欧に比べると小さいけど)。残念ながら内部は入れなかった。外部の彫刻装飾の少ないところは、日本のウエディング・チャペルにも共通する。なお、手前に洋風の建物群が対称に並び、その奥に教会が建つので効果的な景観だった。続いて、出島のような一角だった沙面を散策する。イギリスやフランスの租界だったことから、近代の様式建築が多く残っていた。角地に建ち、ドームを頂く旧香港上海銀行、そのはす向かいの旧ドイツ領事館、修復中の旧インドシナ銀行、ベランダ式の古典主義による旧フランス士官宿舎などである。それにしても、暑いときに歩くと日陰をつくるベランダ式のありがたさがよくわかる。
写真:上2枚=《聖心堂》 左上2番目=沙面の地図 左下=《旧香港上海銀行》 右下2番目から=《旧ドイツ領事館》《旧フランス士官宿舎》
2017/08/09(水)(五十嵐太郎)