artscapeレビュー
安藤忠雄建築展2009 対決。水の都 大阪vsベニス 水がつなぐ建築と街・全プロジェクト
2009年06月01日号
会期:2009/05/23~2009/07/12
サントリーミュージアム[天保山][大阪府]
「水」との親和性を基軸に、安東忠雄が現在進めているプランや過去の仕事を俯瞰した。圧巻は大阪・中之島のプロジェクトを紹介する全長20メートルを超すジオラマ。その精巧さはもとより、安藤のプランが(実現しなかった過去の提案も含めて)ふんだんに盛り込まれており、さながら一建築家の理想を具現化したかのようだ。JR大阪駅北ヤードの再開発案も、誰に頼まれるでもなく自主的に提案したもの。この辺りのバイタリティはさすがで、安藤忠雄いまだ衰えずの感を新たにした。記者発表では大阪の経済・文化・行政への不満、憂いを盛んに述べていたが、その言葉にさえ地元への深い愛着が感じられた。
2009/05/22(金)(小吹隆文)
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