artscapeレビュー
プレビュー:ミクニヤナイハラプロジェクト『五人姉妹』/『ラボ20#21』
2009年06月01日号
[東京都]
6月のダンス、演劇の公演数は少なめ。
ミクニヤナイハラプロジェクト『五人姉妹』(6/25~28@吉祥寺シアター)は、大いに期待したい一本。ダンス作家・矢内原美邦(ニブロール)が同時並行的に進めてきた演劇プロジェクトの最新版。昨年のワーク・イン・プログレスとしての同作品の上演は、時間を様式化するダンスの可能性と役者の個性を引き出す演劇の可能性が両方引き出されていた好演だった。今回の本公演は、演劇界にもダンス界にも大きな刺激を与えてくれるに違いない。
ミクニヤナイハラプロジェクト『五人姉妹』稽古場インタビュー1
その他、手塚夏子がキュレイターを務める『ラボ20#21』(6/20~21@STスポット)公演も気になる。『ラボ20』は、若手振付家を年長の振付家・批評家が育てるコンテンポラリーダンス界の重要企画。これまで、室伏鴻、桜井圭介、岡田利規らがキュレイターを担当してきた。ここから頭角を現わした新人は数え切れない(例えば快快もその一組)。今回5組の公演が準備されている。彼らがどんな公演をするのかのみならず、彼らに手塚夏子がどんな関わり合いをしたのかにも想像を膨らませてみたい。
2009/05/31(日)(木村覚)