2019年12月01日号
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artscapeレビュー

てんとう虫プロジェクト「未来への素振り」展

2010年05月01日号

会期:2010/03/05~2010/03/28

京都芸術センター[京都府]

京都芸術センターのボランティア・スタッフが中心となって企画を運営する「てんとう虫プロジェクト」。今回は出品作家の小山田徹と伊達伸明を迎え、何度もミーティングを重ねながら企画を練り上げたという。ギャラリー南には小山田が中心となってミニアートセンターを設置して連日ゲストを招いたトークショウを開催し、ギャラリー北では伊達がコーディネイトしながら「記憶」をテーマとしたインスタレーションを制作した。とくに印象深かったのが、後者。暗室の中をペンライトのわずかな明かりを頼りに進んでいくと、壁のいたるところに「蛍」や「星空」、「落書き」、「友」といったテーマに即した言葉が描かれており、見る者の脳裏に焼きついた原風景がいやおうなく喚起されたが、さらに所々に仕掛けられた針金細工の影が夢幻的な光景を効果的に演出していた。とりわけ大掛かりではないものの、必要最低限の装置によって「記憶」というテーマを最大限に引き出すことに成功していたと思う。

2010/03/26(金)(福住廉)

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