2018年06月15日号
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artscapeレビュー

古代ギリシャ─時空を超えた旅─

2016年07月15日号

会期:2016/06/21~2016/09/19

東京国立博物館[東京都]

史上最初にして最強の美を生み出した古代ギリシャの展覧会。なのにミロのヴィーナスもなければ、サモトラケのニケもない。もちろんパルテノン神殿を飾っていた大理石彫刻群も来てない。それらはみーんな列強が持っていってしまった。だから今回はギリシャ国内の美術館・博物館が所蔵する、残りものには福がある展覧会なのだ。構成は「古代ギリシャ世界のはじまり」から、「幾何学様式~アルカイック時代」「クラシック時代」「古代オリンピック」、そして「ヘレニズムとローマ」までの8章立て。初めのほうは壷や装身具のような小物や、ヘンリー・ムーアみたいな人物像が多くていささか退屈だが、やがてフレスコ画やモザイク画が現れ、壷絵もより精巧になり、華やかな金細工も増え、人物像も徐々にリアルになってくる。「古代オリンピック」に1章が割かれているのは、なぜいま東京で「古代ギリシャ」展が開かれるのかの答えになっている。つまり今年がオリンピックイヤーだからであり、東京が次の開催都市であるからだ。

2016/06/20(月)(村田真)

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