artscapeレビュー
プレビュー:フィオナ・タン まなざしの詩学
2014年12月01日号
会期:2014/12/20~2015/03/22
国立国際美術館[大阪府]
中国系インドネシア人の父とオーストラリア人の母のもとに生まれ、オーストラリアで育ち、現在はオランダのアムステルダムを拠点に活動するフィオナ・タン。映像や映像インスタレーションを手掛ける彼女の作品は、初期においては自身の国際色豊かな「出自」を探究したものだったが、やがて人間のアイデンティティをつくり上げる「記憶」へと移り変わった。タンの初期から近年までの17作品が見られる本展では、彼女が追求してきたテーマの変遷をたどることができる。映像作品なので鑑賞に時間がかかりそうだが、貴重な機会なので見逃すわけにはいかない。
2014/11/20(木)(小吹隆文)