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artscapeレビュー

チャッピー

2015年06月15日号

映画『チャッピー』を見る。ニール・ブロムカンプ監督の『第9地区』に続く傑作である。パトレイバーやアップルシードなど、日本の漫画・アニメをリスペクトするSFの意匠をまといながら、オタク・ガジェットの実写にとどまらず、教育、成長、親子をテーマとした普遍的な物語になっている。最後は、精神/データ的な存在を扱い、映画で設定されているSFの次元が変わってしまうのは気になったが、これは中身が大事という劇中の台詞に通じてはいる。難を言えば、悪役の造形・動機が理解しづらく、あまり深掘りされていないことか。

2015/05/25(月)(五十嵐太郎)

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