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artscapeレビュー

福井来訪──シーラカンスK&H《丸岡南中学校》ほか

2015年11月15日号

[福井県]

福井へ。シーラカンスK&Hによる《丸岡南中学校》は、プログラムが重要な建築であるため、外から見学しただけでは、その特徴は完全にはわからない。黒川紀章が設計した《福井市美術館》は、お得意の円錐ガラスによるエントランスと湾曲する曲面の壁を組み合わせており、国立新美術館とよく似ている。これに対峙する遠藤秀平の《TRANSTREET 下馬》は、美術館のカーブを引き受けながら、スロープが蛇行する公園の遊具的な建築である。そして槇文彦の《福井県立図書館》は、周囲から目立つ赤いキューブのヴォリュームに蔵書を収め、その足下に広がる開架の大空間には、天光が降りそそぐ柱群が並ぶ。

写真:左=上から、丸岡南中学校、同上、福井市美術館、右=上から、福井市美術館、TRANSTREET下馬、同上、福井県立図書館

2015/10/24(土)(五十嵐太郎)

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