artscapeレビュー
東京ミッドタウン・アワード2015受賞作品展示
2015年11月15日号
会期:2015/10/16~2015/11/08
プラザB1F展示エリア[東京都]
デザインとアートの2分野のコンペ。場所柄なのか、圧倒的にデザインコンペのほうがおもしろい。今年のデザインのテーマは「おもてなし」。羽根に国旗を印刷し、その国の言葉を話せる人が身につける「ことはね」、プチプチに浮世絵を印刷して包み紙にした「浮世絵プチプチ」、横書きしかなかったレシートを縦書きにした「縦書きレシート」、その上に載せればスマホや携帯に充電してくれる「充電ざぶとん」などがある。グランプリは「ことはね」(吉田貴紀+栗原里菜)、準グランプリは「浮世絵プチプチ」(でんでんたますこ)。アートはテーマなしで、ありえない超高層ビルを真上から俯瞰して描いた田島大介の《五金超大国II》や、ロッカーを地下室に見立てて小さな階段をつけ、奥に外の風景写真を貼った上坂直の《東京的遭遇:六本木》がようやく合格圏。あとは色やかたちの新奇さを狙った程度の作品だった。案の定、グランプリは田島で、準グランプリは上坂でした。
2015/10/19(月)(村田真)