artscapeレビュー
チャンネル6 国谷隆志「Deep Projection」
2015年11月15日号
会期:2015/10/29~2015/11/29
兵庫県立美術館[兵庫県]
正三角形に配置された数十本のネオン管が吊り下げられ、空間を赤い光で瞑想的に満たしている。近寄って見ると、ネオン管は丸い球が連なったようないびつな形をしており、鍾乳石や氷柱(つらら)といった自然の造形物を思わせる。そのなかを、炎のように、脈打つように揺らめく光。ネオン管の持つ都会的で人工的なクールなイメージは、柔らかで有機的なフォルムによって溶解していく。このいびつなフォルムは、熱したガラスに息を吹き込むことで成形されている。丸い球のような連なりは、作家の呼吸という身体的痕跡でもあるのだ。国谷の作品はライトアートの系譜に属するものだが、既製品ではなく、自らの息を吹き込んでつくったガラス管を用いることで、彫刻的要素とともに、生の痕跡をガラスという儚くも美しい素材で提示する装置ともなっている。
2015/10/30(金)(高嶋慈)
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