artscapeレビュー

絵画の庭──ゼロ年代日本の地平から

2010年02月15日号

会期:2010/01/16~2010/04/04

国立国際美術館[大阪府]

館の移転5周年を記念して企画された展覧会だが、まずなにより見に行くことが待ち遠しくなるそのタイトルが素敵だ。「ゼロ年代」という括りで、主に2000年代以降の日本の具象的な絵画の動きを28名の作家の作品によって展観するという内容だが、奈良美智やO JUNといったすでに多くの人が知っている作家に混じって今展では80年代生まれの若い作家も何人か紹介されている。展示作品は約200点というボリュームだが、各作家ごとに展示空間が完全に仕切られているので、どちらかというと28人の個展といった雰囲気だ。出品作家の年齢層も表現もほどよくばらついている。まさにさまざまな植物が生い茂る庭で遊ぶように、単純に、絵画鑑賞の楽しさや絵画の魅力を味わえる展覧会だと思う。何度でも行きたくなるのは私だけではないだろう。

2010/01/15(金)、2010/01/24(日)

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