artscapeレビュー

平展2010

2010年02月15日号

会期:2010/01/23~2010/01/31

元・立誠小学校[京都府]

奥田真希のキュレーションによる名前に「平」のつく11名の作家のグループ展。「平」という文字の意味に焦点を当てた、このコンセプトの説得力はほとんどない気がしたけれど、グループ展ではなく11名の個展だ思えば気にならない。日が暮れてから訪れた会場で、特に目をひいたのは河合晋平の作品だった。薄暗い廊下に展示された、電気部品を組み合わせて制作された海の生きもののようなカタチや影が幻想的な雰囲気だ。空想の生物世界のイメージは先月大阪で見たときよりも美しく感じられた。荒削りな面もあるが、新岡良平の絵画も良い。透明感と静謐な雰囲気をもつ画面に誘い込まれていくような魅力があった。

2010/01/30(土)(酒井千穂)

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