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artscapeレビュー

阪本結 個展ハイアンドシークhide-and-seek

2014年07月15日号

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会期:2014/06/24~2014/06/29

KUNST ARZT[大阪府]

色彩の独特な趣きが印象的だった阪本結の個展。聞くとアクリル、油彩、油性の色鉛筆、コンテなどいくつもの画材で描かれたものだった。幾重にも重ねた色の表情もさることながら線の描き込みが凄い。幾つかのキャンバスは若干撓んでいるほどだ。この展覧会では、作品それぞれに物語の場面が設定されており展示空間全体が一つの時間軸を成していた。漠然とした日常の喪失感や不安という感情が創作のテーマになっているという阪本。雑誌で見つけた掲載写真の人物の表情をモデルに描いているというのが興味深い。まずその表情を観察し、感情を想像し、そして描いたものが物語の1ピースとなり、次々とストーリーを組み立てていくという制作法なのだ。まるでジグソーパズルを組み立てるよう。今展では物語自体をメインにしたラフの画集も作成されていた。ストーリーの組立自体は今後さらに深める必要がありそうだが、今後の活躍が楽しみだ。

2014/06/29(日)(酒井千穂)

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