2018年10月15日号
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artscapeレビュー

ボストン美術館 華麗なるジャポニスム展

2014年07月15日号

会期:2014/06/28~2014/09/15

世田谷美術館[東京都]

モネの《ラ・ジャポネーズ》を中心に、ボストン美術館の所蔵品で構成された「ジャポニスム展」。1年の修復を経て初めて公開される《ラ・ジャポネーズ》は高さ230センチを超す大作で、色彩も鮮やかに蘇ってる(修復前は知らないけど)。でもね、団扇をベタベタ貼った壁の前で、赤い和服を着た金髪の白人女性が扇子を広げてポーズをとる姿は、考えてみればかなり悪趣味だ。だから現代にはぴったりマッチするのかもしれない。ほかにもゴッホ、アンソール、マティスらの絵画、ホイッスラー、メアリー・カサット、ロートレックらの版画、エミール・ガレのガラス器、そして日本の浮世絵や工芸品まで並べて、19世紀の欧米における日本美術の影響を探っている。すごいのは、これらがあっちこっちからかき集めたのでなく、ひとつの美術館から借りてきたものであることだ。西洋美術だけでなく、日本美術のコレクションでも知られるボストン美術館だからこそできたこと。ただ、ゴッホの模写した広重はあっても、ゴッホの模写自体はないんだよねえ。さて、今日は内覧会。《ラ・ジャポネーズ》の部屋に行ったら、作品の前で同じ着物姿の女の子がポーズをとってる。谷花音ちゃんという子役だそうだが、最近こういうの多いなあ。大きな展覧会の内覧会には必ずといっていいほどタレントが出てきて、目玉作品の前でフォトセッションをする。それはいいんだけど、10歳の女の子に「ジャポニスム展はいかがでした?」なんて聞いてどうする。「悪趣味だと思いました」と答えたらホメてやりたいけど。

2014/06/27(金)(村田真)

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