2019年11月15日号
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artscapeレビュー

大阪府20世紀美術コレクション 上前智祐 展─時を刻む─点描・マッチ・縫い・版画

2014年02月01日号

会期:2014/01/09~2014/01/25

大阪府立江之子島文化芸術創造センター[大阪府]

大阪府が所蔵する上前智祐の作品から、各年代の油彩画と立体36点、版画23点を展覧。また、彼が所属していた具体美術協会の、吉原治良、嶋本昭三、元永定正、松谷武判、今井祝雄の作品も同時に展示された。上前の作品は、初期の点描画、その後のオガクズやマッチ棒を塗り固めた作品、後期の針と糸による縫いの作品など、時期により素材と手法が異なる。しかし、緻密な作業の積み重ね、膨大な時間の集積という点では一貫しており、さらに後期になればなるほどアール・ブリュット的無為の境地に達する。本展は、決して大規模ではないが、上前の世界を過不足なく知ることができる見応えある展覧会だった。大阪府はほかにも優れた美術作品を所蔵しているが、自前の美術館を持たないので十分な展覧会が行なわれていない。展覧会活動の活発化を望む。

2014/01/09(木)(小吹隆文)

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