artscapeレビュー
ターナー展
2014年02月01日号
会期:2014/01/11~2014/04/06
神戸市立博物館[兵庫県]
英国を代表する風景画の巨匠ターナー。その名は知っていたが、日本国内で彼の作品を見る機会は乏しく、それだけに本展には大きな期待を抱いていた。いざ会場に出かけると、壮大な情景を描いた油彩画の大作が数多くあり、これまで小品や水彩画しか見たことがなかった筆者は驚くばかり。晩年の作品のなかには時代を100年近く先取りした抽象画や、当時の画家とは明らかに画風が異なる作品もある。抽象画の多くは未完成品らしいが、仔細に眺めると意図的に描いたと思しきものもあり、ターナーと20世紀美術の関係に好奇心が刺激された。こういうとき、美術史を体系的に学んでいない自分を残念に思う。いつか自習の時間を持ちたいと思う。
2014/01/10(金)(小吹隆文)
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