artscapeレビュー
今井祝雄─Retrospective─影像と映像
2014年08月01日号
会期:2014/07/08~2014/08/02
ARTCOURT Gallery[大阪府]
今井祝雄が具体美術協会時代の白い造形から映像表現に軸足を移した、1970年代の仕事を中心に展覧。作品は、21点組の写真作品《ポートレイト 0~20歳》、1979年に始まり現在も継続しているポラロイド写真の自写像《デイリー・ポートレイト》、テレビの放映で使用されなかったフィルムを素材にした映像&インスタレーション《ジョインテッド・フィルム》(画像)など12点。《デイリー・ポートレイト》が名作なのは言うまでもないが、他の作品にも1970年代の問題意識が濃密に立ち込めており、それを21世紀のいま追体験できることが嬉しかった。こんな機会は滅多にないので、20代・30代の若手作家がひとりでも多く本展を見ておいてくれればよいのだけど。
2014/07/08(火)(小吹隆文)