2022年12月01日号
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artscapeレビュー

「建築の皮膚と体温──イタリアモダンデザインの父、ジオ・ポンティの世界」展

2014年08月01日号

会期:2014/06/06~2014/08/19

LIXILギャラリー大阪[大阪府]

「イタリアモダンデザインの父」と呼ばれる、ジオ・ポンティの仕事のうち、陶磁(タイル)に焦点を当てた展覧会。ポンティが建築で用いたタイルが再現されるほか、デザイン、図面・スケッチ、写真、映像資料等約50点が展示されている。ミラノ工科大建築学科を出たポンティが初めて手掛けたのは、建築ではなくて、陶磁器のデザインだったことは象徴的だ。それは彼の後の建築実践に十分に生かされることになる。展示されたアイントホーフェンのデパートファサードのタイルを見て触れてみると、絶妙な凹凸が生み出す表現と一つひとつ異なる釉薬のかかり具合が触発する手触りから、ポンティが工業製品に「手跡」を残そうとしたことがわかる。もうひとつ、本展で印象に残るのは、彼のグラフィカルな表現への志向である。インタビューで自らが語るように、若き日に画家を目指していた彼は、終生、グラフィックへの思い入れを持ち続けたのだと思う。ヴェネズエラの《ヴィラ・プランチャート》の映像や、本展で再現されたカラフルで軽やかな空間表現を見ると、見る人の目を楽しませることへのこだわりに気が付くだろう。楽しい気分になる展覧会である。[竹内有子]

2014/07/06(日)(SYNK)

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