artscapeレビュー

プレビュー:作家ドラフト2016 近藤愛助 BARBARA DARLINg

2016年02月01日号

会期:2016/02/02~2016/02/28

京都芸術センター[京都府]

若手アーティストの支援・発掘を目的とした京都芸術センターの公募展。毎回1人(組)の審査員を立てるが、今回その任を務めるのは美術家の小沢剛だ。彼が104件の応募から選んだのは近藤愛助とBARBARA DARLINg(バーバラ・ダーリン)の2人。近藤の作品は、彼の祖父が第2次大戦中に収容されていたアメリカの日系移民収容施設で撮影した写真と、彼自身が祖父になり替わるパフォーマンス映像。ダーリンの作品は、東北の海岸を車で旅するロードムービーで、台詞は「愛している」の一言のみという。両者に共通するのは、記憶が土地や個人を突き抜けて社会への問題提議になるということ。会期中の2/7(日)には2人の作家と小沢によるトークも予定されており、それぞれの作品や選出理由をより詳しく知ることができるだろう。

2016/01/20(水)(小吹隆文)

2016年02月01日号の
artscapeレビュー