artscapeレビュー

アイリーン・グレイ 孤高のデザイナー

2017年11月15日号

Bunkamura ル・シネマ[東京都]

字幕をチェックするために、一足早く、研究者、学芸員、コレクターの証言やコメントをもとに、アイリーン・グレイの生涯をたどるドキュメンタリー映画『Gray Matters』を見る。E.1027が共作でなく、彼女個人の作品という説も提出されるほか、ル・コルビュジエとの関係で知らなかった興味深い事実が多く、発見が多い。彼女の再評価において、ジョセフ・リクワートの功績も大きかった。先に公開されたアイリーンの映画『追憶のヴィラ』は、ル・コルビュジエとの関係や奇跡の住宅E.1027がメインであり、建築家として彼女を再評価するものだったが、この映画は家具やインテリアデザインの仕事に注目したことも特徴である。

2017/09/29(金)(五十嵐太郎)

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