artscapeレビュー
窓学10周年記念 窓学展「窓から見える世界」オープニングトークイベント
2017年11月15日号
会期:2017/09/28
スパイラルカフェ(スパイラル1F)[東京都]
窓学展のオープニング・トークの司会をつとめた。今回、窓の物語学で参加している原広司は、ラテン・アメリカの想像力の系譜をたどりつつ、レアンドロ・エルリッヒの登場から、シュルレアリスムを夜の夢(無意識)と白昼夢(論理的)に分ける視点を提出し、彼は後者だと論じる。レアンドロは、ヒッチコックの映画『裏窓』をモチーフにした初期の作品から、「窓と梯子」のシリーズまで、自作から窓関係のものを紹介した。なお、スパイラルの新作は、かつて青山にあったかもしれない近代の看板建築的なイメージを重ねている。2人とも、物語に影響されて作品を制作するというよりも、まさに物語と同様に建築やアートをつくっていることが興味深い。
2017/09/28(木)(五十嵐太郎)