artscapeレビュー
カタログ&ブックス│2019年7月
2019年07月15日号
展覧会カタログ、アートやデザインにまつわる近刊書籍をアートスケープ編集部が紹介します。
※hontoサイトで販売中の書籍は、紹介文末尾の[hontoウェブサイト]からhontoへリンクされます
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ART TRACE PRESS 05
特集「アフェクト・セオリー」
宇野邦一氏、林道郎、松浦寿夫による座談会収録の他、松井勝正氏によるロバート・スミッソン論、荒川徹氏によるゴッホ論、林道郎によるアフェクト理論についての補足的論考を掲載。
欲望の主体 ヘーゲルと二〇世紀フランスにおけるポスト・ヘーゲル主義
ジュディス・バトラーについては、すでに多くの著作の訳書があり、日本でも受容が進んでいる。しかし、彼女の思想的出発点となったヘーゲル研究については十分な理解が進んでいるとは言えない。バトラーのフェミニズム、クィア理論、さらには政治的主張を理解する上でも、その基礎となっている彼女のヘーゲル理解、そしてそれに基づくフランス二〇世紀哲学についての理解を示した本著の邦訳刊行は、日本における哲学、フェミニズム、政治思想における議論に大きく貢献することになるだろう。
シェアする美術 森美術館のSNSマーケティング戦略
森美術館は2018年美術展覧会「入場者数」1位・2位を達成しました。 その背景には、日本の美術館・博物館の中で最大規模のSNSフォロワー数を活用したデジタルマーケティング戦略があります。 本書では、森美術館がこれまで取り組んできた展覧会におけるさまざまなSNSの取り組みを紹介しています。 現代アートにおけるプロモーションの最前線を知っていただきながら、 アートとSNSの相性のこと、多少の失敗談など、楽しみながら読んでもらえる内容になっています。
マミトの天使
日本のみならず、世界から注目される演劇ユニットQを主宰する劇作家・市原佐都子の初作品集。「悲劇喜劇」誌に掲載され話題となった中篇小説「マミトの天使」に加えて、人の自意識と身体性にまつわる懊悩と希望を描いた「虫」と「地底妖精」の3篇を収録する。
アール・ブリュット
アール・ブリュットの起源、呼び名、概念、作品の素材や形式、愛好家やコレクター、近年のブーム、美術館や市場までを概説する。
アッセンブリッジ・ナゴヤ2018|ドキュメント
アッセンブリッジ・ナゴヤ2018の活動をまとめたドキュメントブック。
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アッセンブリッジ・ナゴヤ2018|五十嵐太郎:artscapeレビュー(2018年11月15日号)
街の変わりゆく景色をどのように残すべきか|吉田有里:キュレーターズノート(2018年09月15日号)
裏切られた美術 表現者たちの転向と挫折 1910−1960
戦前から戦後にかけての50年間における、美術・漫画・記録映画と社会運動の危険な交わり。美術を中心に、漫画、映画、アニメーションなどを研究する著者が、2008〜2018年に書いた文章をまとめる。
ゴットを、信じる方法。
京都のARTZONEで開催された展覧会「ゴットを、信じる方法。」(企画: ゴットを信じる会)のカタログ。
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ゴットを、信じる方法。|高嶋慈:artscapeレビュー(2018年06月15日号)
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2019/07/16(火)(artscape編集部)