2022年10月01日号
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artscapeレビュー

村山秀紀「ぎゃまんを遊ぶ」展

2009年07月01日号

会期:2009/06/16~2009/06/28

アートスペース感[京都府]

表具師の村山秀紀が、現代のライフスタイルに適応した掛軸や屏風、表装の技術を生かした平面作品などを展覧。作品に多用されているガラスのオブジェは、ガラス作家の神田正之が制作した。展示はホワイトキューブと和室からなるギャラリー空間を生かしたもので、ホワイトキューブではどちらかといえば洋間向き、和室では伝統を重んじつつもフレキシブルに対応可能な作品が見られた。洋間でも床に敷物(今回は鉄板だった)を置けば簡易な床の間空間が作れるとか、屏風を表裏リバーシブルにして、TPOに応じて使い分けられるようにするなど、アイデア満載なので見ていて楽しい。また、表具師としての技術も堪能できる作品だったので、アイデア倒れに終わらず説得力十分だった。日本で美術作品の普及がはかどらない理由のひとつに住宅環境の貧しさがあると思うが、工夫次第でその短所をカバーできることを示した村山の提案に大いに賛同する。

2009/06/16(火)(小吹隆文)

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