artscapeレビュー
マイ・アートフル・ライフ─描くことのよろこび─
2009年09月01日号
会期:2009/07/17~2009/08/30
ギャルリ・オーブ[京都府]
正規の美術教育を受けることなく、老齢になってから筆を執った3人の作家、搭本シスコ、丸木スマ、石山朔を紹介。搭本と丸木は以前から有名だし、私も何度か作品を見たことがあるが、石山の作品を生で見たのは今回が初めてだった。いわゆるアール・ブリュットには具象的な作風が多いが、石山の作品は完全に抽象画。カラフルなストライプの上に渦を巻くタッチが重なった鮮烈なもので、500号の大作が多数ということもあって鮮烈な印象を受けた。抽象絵画でありながら、思念的というよりは描く喜びが前面に現われた作品があるなんて。その発見が嬉しい。
2009/07/28(火)(小吹隆文)