artscapeレビュー
黒河兼吉 陶磁器デザイン展
2010年07月01日号
会期:2010/06/01~2010/06/13
アートライフみつはし[京都府]
シャープで洗練された造形性が際立つ陶芸展だった。作品は、花瓶、一輪挿し、ランプシェードなど。すべて型により制作されており、工芸品というよりはプロダクト・デザインと呼ぶべきエッジの効いた仕上がりだった。筆者が見る限り、陶芸家には手びねりの不規則な歪みや風合いを重視する人が多いようだ。そんななか、一貫して硬質な楷書の美を追求し続ける黒河の存在は貴重だと思う。
2010/06/01(火)(小吹隆文)