artscapeレビュー

白岡順 写真展 梅雨と白雨

2010年07月01日号

会期:2010/06/01~2010/06/27

ブルームギャラリー[大阪府]

白岡といえば、暗いトーンで窓越しに外の風景を撮ったモノクロ写真が連想される。本展でもそうした作品が、一部に真反対の白いトーンの作品も含めながらずらりと30点も並んでいた。何よりも驚かされたのは出品作品の制作期間。1960年代後半から2000年代まで約40年間にわたっているではないか。それだけの長期間、作風にまったくブレがないとは驚くべきことだ。白岡の禁欲的な制作態度に改めて感じ入った。なお、本展の作品はすべてニュープリントである。それゆえ均質性が一層強調されたのかもしれないことを最後に付け加えておく。

2010/06/02(水)(小吹隆文)

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