2021年12月01日号
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artscapeレビュー

熊澤未来子 展

2010年07月01日号

会期:2010/06/02~2010/07/03

MIZUMA ACTION[東京都]

鉛筆による緻密な描写で知られる熊澤未来子の新作展。重力の圏内から投げ出されたかのような浮遊感を漂わせながら、人物とモノ、そして都市がダイナミックに揺れ動く運動性が特徴だが、今回の個展でもその才覚は遺憾なく発揮されていた。画面もかなり大規模になり、モチーフも以前にも増して錯綜してきた。2008年の五美大展では空中を蛇行する通勤電車とセーラー服の女子高生がモチーフになっていたが、今回発表された作品のなかではヌードの巨大な女性がタクシーを操りながら疾走するものが圧巻。広い意味での女性性がテーマとなっているようだが、そこから社会批判やジェンダーの問題を容易には読み取らせないほど痛快で迫力のある画面構成が何よりの魅力である。

2010/06/04(金)(福住廉)

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