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2021年12月15日号のレビュー/プレビュー

カタログ&ブックス | 2021年12月15日号[近刊編]

展覧会カタログ、アートやデザインにまつわる近刊書籍をアートスケープ編集部が紹介します。
※hontoサイトで販売中の書籍は、紹介文末尾の[hontoウェブサイト]からhontoへリンクされます





モダン建築の京都100 展覧会オフィシャルブック

編著:石田潤一郎、前田尚武(京都市京セラ美術館・本展企画者)
発行:Echelle-1
発行日:2021年9月25日
サイズ:A5判、319ページ

2021年9月25日〜2021年12月26日まで京都市京セラ美術館で開催されている展覧会「モダン建築の京都」のオフィシャルブック。



EXPO’70 大阪万博の記憶とアート

編著:橋爪節也、宮久保圭祐
著者:永田靖、岡田加津子、佐谷記世、DIKDIK SAHAHDIKUMULLAH、竹嶋康平、加藤瑞穂、正木喜勝、乾健一、岡上敏彦、長井誠、五月女賢司
発行:大阪大学出版会
発行日:2021年10月25日
サイズ:A4判、120ページ

「人類の進歩と調和」をテーマに開催された1970年大阪万博。今でも入場者の耳によみがえるパビリオンの仕掛ける轟音やイベントの音楽。斬新、奇抜な印象を強く残した建造物、映像や催しの数々のデザインは明らかにこの国の輝かしい未来を人々に印象付けた。その記憶には50年を経て、同じ熱狂を持って語られない記憶も現れて加わり、蘇るアートに見えるもの、万博そのものや、開催地周辺にその後与えた影響など、新たにそそられる興味深さが見いだせる。



近代を彫刻/超克する

著者:小田原のどか
発行:講談社
発行日:2021年10月29日
サイズ:四六判、146ページ

〈思想的課題〉としての彫刻を語りたい。 
街角の彫像から見えてくる、もう一つの日本近現代史、ジェンダーの問題、公共というもの……。 都市に建立され続け、時に破壊され引き倒される中で、彫刻は何を映すのか。
注目の彫刻家・批評家が放つ画期的な論考。



上野リチ ウィーンからきたデザイン・ファンタジー

執筆:池田裕子(京都国立近代美術館学芸課長)、アンネ・カトリン・ロスベルク(MAK─オーストリア応用芸術博物館学芸員)、阿佐美淑子(三菱一号館美術館主任学芸員)、本橋仁(京都国立近代美術館特定研究員)、宮川智美(京都国立近代美術館研究員)
発行:朝日新聞社
デザイン:西岡勉
サイズ:B5判変型、339ページ
発行日:2021年11月15日

世界で初めての、上野リチ・リックスの包括的な回顧展にふさわしい、決定版の図録です。図版は全ページカラーで紹介。作品所蔵先、展覧会開催館の研究者らによる論文も掲載しています。



映像が動き出すとき

著者:トム・ガニング
編訳:長谷正人
訳者:松谷容作、菊池哲彦、三輪健太朗、川﨑佳哉、木原圭翔、増田展大、前川修、望月由紀
発行:みすず書房
発行日:2021年11月16日
サイズ:A5判、368ページ

「アトラクションの映画」の概念で、映画という枠組みを超え映像文化研究に大きなインパクトをもたらした初期映画研究・メディア史研究の泰斗ガニング。その思考はさらに深化して、鮮やかな〈動き〉の視覚文化論を展開し、写真・映画・アニメーションにわたる映像文化圏全体を見晴らす。


ロニ・ホーン:水の中にあなたを見るとき、あなたの中に水を感じる? 

編:公益財団法人ポーラ美術振興財団ポーラ美術館
発行:平凡社
発行日:2021年11月26日
サイズ:A4変形判、 216ページ

写真、ガラスの彫刻、ドローイングなど多様なメディアでコンセプチュアルな作品を制作し続けてきたニューヨーク在住のロニ・ホーン。40年の実践を紹介する国内初の展覧会図録。



だれでもデザイン 未来をつくる教室

著者:山中俊治
発行:朝日出版社
発行日:2021年11月27日
サイズ:四六判、360ページ

偶然の出会いを大切に、隣の人の脳みそも借りて。スケッチして、観察して、アイデアを伝え合う。Suicaの改札機、美しい義足。人間と新しい技術の関係を考えつづけてきたデザイナーが中高生に語る、物づくりの根幹とこれから。



Paul Cox Box

著者:ポール・コックス
発行:ブルーシープ
発行日:2021年11月29日
サイズ:A4変形、64ページ

フランス人アーティストのポール・コックス(Paul Cox, 1959-)は、絵画、グラフィックデザイン、舞台美術をはじめ、多くの分野に才能を発揮し、日本でも広告や絵本などの仕事を通して幅広いファンを得ています。『Paul Cox Box』は、今年11月から板橋区立美術館などで開催する展覧会「つくる・つながる・ポール・コックス展」をそのまま持ち帰るコンセプトでつくられた本です。段ボールでできた箱の中には、ポスター、テキスト、ゲーム、写真、さらにはポール手描きのプレゼントが収められ、作家のこれまでと最新作までを、テキストや図版、フランスでの様子、貴重な資料などで伝えます。知的でユーモラスなポールのたくらみが詰まった特別なアートブックです。



建築家・坂倉準三「輝く都市」をめざして

著:松隈洋
発行:青幻舎
発行日:2021年12月3日
サイズ:A5判変型、152ページ

モダニズム建築の巨匠ル・コルビュジエに師事した建築家・坂倉準三。彼の活動を通して、戦後復興の建築・都市の歴史と、髙島屋をはじめとする百貨店建築を通して試みた、建築が人流を都市へと誘導する都市インフラデザインについて紹介する。



危機の時代を生き延びるアートプロジェクト

編著:橋本誠・影山裕樹
著:石神夏希・中嶋希実・はがみちこ・橋爪亜衣子・南裕子・谷津智里
発行:千十一編集室
発行日:2021年12月5日
サイズ:四六判、244ページ

東日本大震災から10年。全国に広がるアートプロジェクトの取り組みから、社会×アートの未来を展望する。災害や感染症、分断や不寛容が広がる中“アートは社会の役に立つ”のか? それとも“今改めて自分を見つめなおすために”アートが必要なのか? 各地の事例から見えてくる、プロセスを重視するアートプロジェクトの可能性。ウェブマガジン「EDIT LOCAL」による、地域と文化について考えるシリーズ「EDIT LOCAL BOOKS」第一弾。



BAUHAUS HUNDRED 1919−2019 バウハウス百年百図譜

著:伊藤俊治
ブックデザイン:松田行正
発行:牛若丸
発行日:2021年12月8日
サイズ:A5判変型、264ページ

美術史家、伊藤俊治が所蔵するバウハウス関連書100 冊の表紙と中頁を掲載。その100 年の歴史を紐解きながら、及ぼした影響について考察した保存版。






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2021/12/14(火)(artscape編集部)

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