artscapeレビュー

メッセージ(原題:Arrival)

2017年06月01日号

日本ではまだ公開されていないSF映画『Arrival』。垂直に起立する宇宙船の細いシルエットがこれまでにない風景をつくり、崇高で見とれた。一方、エイリアンははっきりと姿を見せないことで、失点を防いでいた。女性の言語学者が、宇宙人とのコミュニケーションを試みる物語だが、本作も本当に中国の存在感が大きい。実は時空の円環が鍵で、えっ? そういう話だったの? とも思うが、アーサー・C・クラークの「幼年期の終わり」ももっと大きなレベルでそういう部分があった。

2017/04/04(火)(五十嵐太郎)

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