2018年10月15日号
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artscapeレビュー

第39回東京五美術大学連合卒業・修了制作展

2016年03月15日号

会期:2016/02/18~2016/02/28

国立新美術館[東京都]

見た順に書くと、まず東京造形大学。なぜかここはいつも迷路のような会場構成になってるうえ、絵画、彫刻という形式から外れる作品も多いので一見にぎやかだが、男女がチューする4点セットの巨大絵画を出した谷崎桃子以外は大したことない。日本大学芸術学部は例年どおり見るべき作品はなく、もっとも人数の多い多摩美術大学もいつになく佳作が少ない。そんななかでも、迷路とスプレーペインティングによるこれも大作4点セットの安部悠介が際立っていた。個人的にはアラビア半島の地図とアラブ人、戦車、戦闘機を看板絵のように描いたジャマル・イビティハルが場違いで好感を持ったが。女子美術大学は凡作の山だが、身近な人たちのスナップ写真を12点の油彩にした大武唯は、並べ方に難があるにしても発想は評価したい。武蔵野美術大学はカスも多いが、秀作も多い。プリント柄や刺繍の布を貼り合わせて表装に仕立てた池上怜子は、日本絵画のパレルゴンを抽象画として見せているし、井上真友子の《歩道橋》は「FACE2016」の《嵐の前》ほどではないけど勢いを感じさせる。彫刻では小さなトルソを14点ほど並べた堀田光彦に注目したい。

2016/02/25(木)(村田真)

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