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映画『もしも建物が話せたら』先行上映イベント 第2回:建築系ラジオ公開収録! シネマアーキテクチャー番外編「建築を声で届ける意義」

2016年03月15日号

会期:2016/02/15

渋谷アップリンクFACTORY[東京都]

アップリンクにおいて、映画『もしも建物が話せたら』のトークイベントを行なう。これは30分弱×6作品のオムニバスである。制作総指揮のヴェンダースによる《ベルリン・フィルハーモニー》に始まり、《ロシア国立図書館》、《ソーク研究所》、《ハルデン刑務所》、《オスロ・オペラハウス》、《ポンピドゥー・センター》を異なる監督が撮影したものだ。いずれも手法が異なり、それらを比較すると興味深い。カリム・アイノズ監督による《ポンピドゥー・センター》は、建築がわれわれを冷徹に見つめ、ボヤく感じだし、俳優のロバート・レッドフォードが監督したソークは社会派ドキュメンタリー風、そしてヴェンダースによるフィルハーモニーは人を追いかけながらカメラが動く。映画を見ながら、建物が話すような感じの建物解説の音声サービスがつくれるのではないかと思う。

2016/02/15(月)(五十嵐太郎)

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