artscapeレビュー

太陽の塔 黄金の顔/ザ・タワー─都市と塔のものがたり─

2012年05月15日号

江戸東京博物館[東京都]

会期:2012/02/21~05/20/2012/02/21~05/06
常設展示のエリアにおいて、岡本太郎による太陽の塔の輝く黄金の顔の部分が床置きで展示されていた。したがって、導入部となる復元された日本橋から下を見下ろすかたちになっている。これが空中高くに位置するときにはあまり気づかなかったが、この距離で鑑賞すると、とにかくデカイことに驚かされた。また東京スカイツリーの登場にあわせて企画された「ザ・タワー」展は、想像以上に資料が多い。古代から現代までのさまざまな塔を紹介するが、とくに浅草の十二階やパリのエッフェル塔が充実している。後者の知られざるさまざまなリノベーション・プロジェクトは興味深い。それにしてもエッフェル塔の手描き青図の美しいことに感心させられた。が、東京タワーの図面になると、そうした色気を失い、展示のラストにある東京スカイツリーに至ってはコンピュータによる図面の束を無造作に置くだけだったのは寂しい。

2012/04/21(土)(五十嵐太郎)

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