2019年11月01日号
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artscapeレビュー

館林ジャンクション 中央関東の現代美術

2012年08月01日号

会期:2012/04/28~2012/07/01

群馬県立館林美術館[群馬県]

群馬県立館林美術館を中心に半径25kmの圏内に在住している美術家を集めた展覧会。佐々木耕成、長重之、吉本義人、五月女哲平、佐藤万絵子、栃木美保ら、ベテランから若手まで、16名が参加した。丁寧な作品解説と館林市内のギャラリー「スペース・ユー」の活動記録を併せて収録した図録もたいへん充実している。とりわけ印象深かったのが、光山明。観光名所に置かれていることの多い顔出し看板によって土地の歴史を浮き彫りにする写真シリーズ《ニッポン顔出し看板紀行》を発表した。例えば渡良瀬遊水地には、官憲と対峙する田中正造の顔出し看板を設置することで、そこに足尾銅山からの鉱毒を沈殿させるために強制破壊された村がかつて存在していた事実を明らかにした。池袋のサンシャインシティ(巣鴨プリズン)や茨城県東海村(東海発電所)など、フィールドの幅も広い。空間と時間を交錯させる手並みが、じつに鮮やかである。

2012/07/01(日)(福住廉)

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